AGAとは、男性型脱毛(禿頭)のことであり、アンドロゲンなどの男性ホルモンがその発症に関与しているため、当然発症者は男性になります。また、AGAに対する治療薬として、現在ミノキシジルがAGAの治療薬に用いられています。ミノキシジルの作用機序は血管拡張作用により、血流を改善することによるものと考えられています。つまり頭皮への血流が低下し、毛根が血流不足により退行変性を起こして脱毛してしまったものに効果があるとされています。血流の改善により頭頂部の脱毛には効果があるが、前頭部の男性型脱毛には効果がないと言われています。
私たちが当Webサイトでご紹介している肌の再生医療は、肌細胞をお悩みの部位に移植し、お肌にハリをもたらせシワやたるみを改善する治療です。この技術を頭皮にも活用できるのではないかと考え、2018年11月厚労省へ提供計画書を提出し、頭皮にもこの「肌の再生医療」を行うことができるようになりました。
私たちが行う頭皮の再生医療は、肌の再生医療と同様に、ご自身の肌細胞(真皮線維芽細胞)を頭皮に移植することで、肌細胞が頭皮を厚くし血流をよくすることで、毛乳頭や毛包幹細胞に活力を与え、発毛を促す作用をもたらします。
一般に血男性型脱毛(禿頭)の頭皮は血流の低下により、毛根はもとより真皮部分も退行変性を起こし、非常に菲薄化していることが知られています。菲薄化した頭皮はさらに血流の低下を引き起こし、脱毛が進行していきます。今回は、肌の再生医療と全く同じで側頭部(有毛部)の真皮を少量(ご飯粒程度)採取し、それを培養し脱毛部に移植し血流の改善を図ります。頭皮の再生医療はダイレクトに毛根や毛母細胞に働きかける治療ではないですが、頭皮の真皮部分が再生され血流が改善することで、毛根や毛母細胞の生育環境が整えられ、結果として脱毛(禿頭)治療になるものが期待されています。
肌の再生医療と同じだが、側頭部(有毛部)の真皮を少量(ご飯粒程度)採取します。
治療は2段階行います。第一段階は右(左)側の脱毛個所に複数回の治療を施し、効果が確かめられたのち、もう一方左(右)側の治療を時間差をもって行います。これにより、患者さんにとってより効果的な治療方法を確かめながら進めることが可能になります。